東海豆味噌(愛知県)

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全国津々浦々ふるさとの味

煮込めば煮込むほどおいしくなる

東海豆味噌(愛知県)

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「豆味噌」は、大豆と食塩を主な原料とする味噌のことで、濃厚な旨みと独特の香り、そしてかすかな渋みが特徴です。愛知・岐阜・三重の東海三県を中心に作られており、郷土料理をはじめとするご当地グルメにもよく用いられています。今回は、豆味噌の特徴と歴史、豆味噌が主役の名物料理をご紹介します。

米味噌や麦味噌にはない特徴を持つ豆味噌

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豆味噌の特徴のひとつが、赤みがかった焦げ茶色のような濃い色。この色から、豆味噌は赤味噌とも言われています(赤味噌には、米から作られるものもあります)。他にも、八丁味噌、三州味噌、名古屋味噌など、さまざまな名前で呼ばれています。

豆味噌は、米こうじと大豆で仕込む米味噌や、麦こうじと大豆で仕込む麦味噌とは違い、主に大豆と食塩のみで作られます。蒸した大豆を丸めて「味噌玉」を作り、種こうじと香煎※(こうせん)を混ぜたものを加えて仕込む独特な製法が特徴です。
煮立てると風味が飛んでしまう米味噌や麦味噌と違って、豆味噌は煮込んでも香りが変わりにくく、煮込めば煮込むほど風味が増します。

※香煎…大麦を煎って粉にしたもの。麦焦がしともいう。

現在の「赤だし味噌」は、豆味噌に鰹節などの出汁を加えたものですが、もともとは、豆味噌を使って作られたおみそ汁が「赤だし」と呼ばれていました。
その「赤だし」には、あさりやしじみ、わかめといった水産物、白ネギ、じゃがいも、里芋、かぼちゃ、ほうれん草といった野菜類、豆腐や油揚げ、なめこなどさまざまな具材が用いられています。

豆味噌の歴史は1200年以上

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豆味噌の最古の記録は、西暦730年、尾張国(現在の愛知県西部)が豆味噌の一種である末醤(まっしょう)を朝廷に納めたというもの。平安時代の中期には、平安京に未醤(みしょう・当時は味噌がこのように呼ばれた)の店があったとされています。

東海地方といえば、戦国三大武将に数えられる、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の出身地。豆味噌は、戦国武将たちが戦に持参する食糧にも用いられました。
徳川家康が江戸へ移ると、共に多くの愛知の人々が江戸へ移り住み、愛知から江戸へ豆味噌が送られるようになります。こうして、豆味噌は全国に知られることになったのです。

全国で食べられるようになった今でも、豆味噌の産地といえばもっぱら東海地方。特に愛知県岡崎市は、八丁味噌の名前の由来となった八丁村(現在の岡崎市八帖町)があり、当地では今なお、伝統的な天然醸造を続けている老舗があります。

味噌煮込みうどん、味噌カツ、土手煮など……名物料理の宝庫!

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豆味噌は、その独特の香りや味、そして煮込めば煮込むほど風味が増すことから、多くの名物料理に使われています。
豆味噌と鰹だしのきいた汁とうどんを土鍋で煮込む「味噌煮込みうどん」、牛すじを豆味噌たっぷりの煮汁で煮詰める「土手煮」、豆味噌をベースにした甘いだし汁で煮込む「味噌おでん」などの煮込み料理はもちろんのこと、トンカツに豆味噌のたれをかけて味わう「味噌カツ」も、いまや全国に知られる名物になっています。

おみそ汁にしてよし、煮込み料理によし、かけだれに使えば肉も、魚も、野菜もおいしくいただける豆味噌。独特の濃厚な風味は洋食や中華との相性もよく、隠し味に使われたり、豆味噌を使ったご当地ハヤシライス「名古屋ハヤシ」なども登場しています。

東海地方で人気の豆味噌を使った味噌だれ製品などは、東海地方以外の大型小売店などで取り扱われることも増えてきました。スーパーで見つけたら、食卓に豆味噌を取り入れてみてはいかがですか?

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