語源・由来|「オルゴール」「ラッパ」 楽器にまつわる言葉の由来

語源・由来|「オルゴール」「ラッパ」 楽器にまつわる言葉の由来


音楽は人の心に大きく作用するもの。心を安らかにしてくれる音楽もあれば、気分を高揚させる音楽もあります。今回は、そんな音楽にまつわる言葉の由来をご紹介します。

「オルゴール」

ぜんまい仕掛けで、ピンが櫛状の金属板を押し上げ、はじくことにより自動的に楽曲を演奏する「オルゴール」。余韻のある優しい音色に心癒やされますよね。箱状の自動演奏装置のことを、アメリカではmusic box、イギリスではmusical boxといい、オルゴールとはいいません。オルゴールは、オランダ語のorgel(オルゲル)、つまりオルガンが語源です。また、西欧でオルガンといえば、一般的にはパイプオルガンのこと。一定の空気を流して発音させる鍵盤を用いた管楽器で、オルゴールとは違う楽器です。なぜ、日本ではオルガンではない自動演奏装置を「オルゴール」と呼ぶようになったのでしょうか。

江戸時代の末期、おそらく日本に最初の自動演奏楽器としてオランダから「手廻しオルガン(自動オルガン)」が渡来しました。これは「自鳴琴(じめいきん)」、あるいは「ヲルゲル」と呼ばれていたそう。このヲルゲルが訛(なま)って、「ヲルゴル」になり、オルゴールと呼ばれるようになったといわれています。やがて、1796年、スイスの時計職人アントワーヌ・ファーブルによって、金属の爪をはじいて音をだす小型の音楽再生機器が発明されます。発音の仕組みこそオルガンとは違いますが、決まった曲を自動演奏する装置はそのまま「オルゴル」「オルゴール」と呼ばれ続け、今に至るのです。

初期のオルゴールは時計職人によって作られた大変高価なものでした。それが次第に小型化して一般家庭で音楽を楽しむものとなったり、大型化、複雑化し、ジュークボックスのようにレストランやパブ、ホテルに置かれるものに。たくさんのお客さんを呼んだり、人々に音楽のあるひとときをもたらしましたが、蓄音機の登場をきっかけに大型のオルゴールは徐々に活躍の場を失っていきます。
オルゴールの美しい音色は今も人々に愛され続けています。家で眠っているオルゴールはありませんか? 久しぶりにゼンマイを巻いて、音色に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。

「ラッパ」

ラッパとは、トランペットやホルンなどの金管楽器の総称です。また、軍隊などで「進軍ラッパ」として使われるような、弁(バルブ)といった管の長さを変えるための仕組みがない簡単な構造のトランペットのことを、特に「ラッパ」といいます。

このラッパの語源には諸説あります。どれも興味深い説なので、三つご紹介します。
一つ目は梵語(サンスクリット語)からきたという説。梵語で「叫ぶ」を意味する「rava」がその由来といいます。二つ目としては、梵語の「rava」に由来する中国語の「喇叭(ラッパ)」が語源という説。三つ目はオランダ語の「roeper」からきたという説。杉田玄白の「蘭学事始」にはオランダから「ループル(roeper)/呼遠筒(こえんとう)」が渡ってきたと書かれています。このroeperは今でいうメガフォン、拡声器のようなものだったようです。

いわゆる「ラッパ」の音といえば、威勢のよいイメージがありますよね。そのためか、ラッパにはおもしろい言い回しもいくつかあります。例えば「ラッパを吹く」といえば「大言を吐くこと、ほらを吹くこと」という意味になりますし、瓶の飲み物にじかに口をつけて飲むことを「ラッパ飲み」といいます。少々お行儀は悪いものの、爽快感もある飲み方で、ラムネなどは「ラッパ飲み」のほうがむしろ様になるといえるかもしれません。
どこかおおらかな気持ちになるラッパの音を思い出しつつ、語源のおもしろみに考えをめぐらせてみてはいかがでしょうか。

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