
暖かくなると楽しみなのが、野外で桜の花を愛でながらお茶や食事を楽しむお花見。ただ、最近は場所取りやゴミの処理など、マナーの悪さが問題視されるケースも増えてきました。今回は、お花見のマナーについてご紹介します。
場所取りはスマートに、ルールを守って
■必要以上のスペースを占拠しない
桜の花を楽しめるスペースには限りがあります。場所取りは早い者勝ち……とはいっても、必要以上に広いスペースを占拠するのは考えものです。適切な場所取りを心がけ、他の花見客を困らせることがないようにしましょう。
■環境や設備を傷めないようしっかり配慮を
場所取りに際して、桜の枝や支えにロープをかけたり、根に直接座ったりすると、木を傷めてしまいます。木に限らず、公園の芝や手すり、ベンチなどの設備も傷めることがないよう配慮しましょう。
■会場側のルールも確認して
お花見会場によっては、無人での場所取り禁止、火気の使用禁止、カラオケの禁止、出前・デリバリーの禁止など、管理者によって独自のルールが定められていることもあります。
当日、せっかく用意したものが無駄になったり、当てにしていたものが調達できなくなったりしては大変ですから、事前にインターネット等での確認や管理者への問い合わせなどで調べておくようにしましょう。
花見酒はほろ酔い程度が粋なもの

■飲み過ぎは無粋と心得るべし、騒いで迷惑をかけるのはもってのほか
花より団子とはいうものの、花見酒はほろ酔い程度に楽しむのが粋というもの。桜の美しさもわからないほど酔っ払ってしまうのでは困ります。
大声で騒いだり、周りに絡んだりするのはもってのほかです。民家の近い場所では、夜桜見物もあまり遅くならないよう配慮したいところです。
■火気やカラオケ、出前を使う際は細心の注意を
会場によっては火気の使用やカラオケ、出前などを禁止しています。それだけ慎重に扱うべきものだということを踏まえて、たとえ禁止されていない場所でも安全に十分注意し、周りの花見客を気遣いながら使うようにしましょう。
■ゴミは持ち帰るつもりで、片づけも意識した準備を
お花見をした場所にゴミを置いて帰るのは、明らかにマナー違反です。片づけるのはもちろん、自分たちで持ち帰る前提で行きましょう。
場内にゴミ捨て場が用意されている場合も、紙コップはつぶす、空容器は重ねるなど、ゴミのかさを減らすように努め、あふれかえるのを少しでも防ぎたいところです。食器などは準備の段階で、片づけも意識して選んでおくと安心でしょう。
桜の木は傷めないよう慎重に扱って
■桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿
桜はとてもデリケートな樹木です。このことわざにある通り、枝を切るなどして傷つけると、寿命を縮めてしまいかねません。幹にもたれかかったり、花びらを散らそうと枝を揺らしたりするのも負担になりますから、まずは木に触れないことを心がけましょう。
また、ロープや柵で囲われている場合は、衰弱してしまい保護されている木の可能性が高いですから、囲いを越えて中に入るようなことはやめましょう。
■木登りなど、子どもの振る舞いにも注意を
子どもたちは大きな桜の木を見ると、登ったりぶら下がったりしたがるもの。現地で遊び始めてから注意するのではなく、できれば出発前に、桜の木では遊ばないよう理由も含めてちゃんと説明しておきましょう。
家族や仲間など気の置けない人たちとのお花見となると、つい自分たちのことばかりに目が行きがちになるものです。ほんの限られた期間しか咲かない桜ですから、より多くの人が気持ちよく楽しめるよう、意識してみてはいかがでしょうか。