健康法|避難所での健康維持

健康法|避難所での健康維持


自然災害の多い日本では、避難所における生活が長引くことがあります。いつもとは異なる環境での集団生活で大切なことは、自分で自分の健康を守ること。今回は厚生労働省がまとめた、避難生活の際のガイドラインをもとに、避難所での健康維持対策をご紹介します。

避難所に行くとき、健康のための“最低限”の持ち物

避難所の多くは学校や公民館などで、自治体ごとに飲食料や毛布が備蓄されています。しかし、状況によっては十分に行き渡らないことも。また、個人的に必要なものは、必ず持参しておかなくてはなりません。清潔・健康のために、以下のものを最低限用意して避難所に向かいましょう。

食べ物、飲み物

人数分あるとは限らず、また、人手が足りず配給が間に合わないことも。最低2食分の飲み物と食べ物を用意しましょう。また、避難当日は避難所も人手が足りません。お湯や電子レンジなどの手配もままならないことを考慮して、そのまま食べられるおにぎりやパン、缶詰等を持参するのがおすすめです。

自分しか用意できないもの

常備薬、持病の薬、メガネや老眼鏡、保険証など、自分しか用意できないものは必携です。

衛生用品

マスク、ウェットティッシュ、ティッシュ、歯ブラシ、入れ歯用洗浄剤、着替え、スリッパ

上記は最低限持っていくものです。普段から置く場所をまとめておく、小物は常にかばんに入れておくなど気にかけておくと、いざというときに抜けがありません。

そのほか、携帯用充電器(避難所ではコンセント数が少なく、取り合いになることも)、耳栓やアイマスク、書籍(充電不要で時間をつぶせるもの)もあると助かります。一度、ご自身で何が必要か持ち物リストを作ってみると良いでしょう。

できるだけ食べる、飲む

慣れない避難所では食欲が落ちがちで、飲食物も十分でないことが多いです。しかし、食べることは体力や健康維持に欠かすことができません。配給の食べ物が手に入ったら取っておかず、傷む前に食べましょう。手を清潔に保つことが難しい環境では、じかに触らずに包装袋ごと、ラップごと持つなどの工夫をします。

混雑するトイレを我慢するため、水分を控える方も多いようです。水分が不足すると、脱水や便秘、エコノミークラス症候群(血流が滞り、痛みや腫れが生じる)などの原因になります。我慢せずに、飲み物があるならばきちんと摂りましょう。

できる範囲で体を動かす

避難所では限られた空間で過ごすことになります。窮屈な座席に長時間同じ姿勢でいるために起こる「エコノミークラス症候群※」は、避難所でも起こりえます。体を動かすことは予防に役立ち、また、気分転換にもなりますから、できる範囲で体を動かしましょう。
※エコノミークラス症候群…血流が滞ることで血管が血のかたまりで詰まり、痛みや腫れを引き起こす病気です。肺の血管が詰まる(肺塞栓症)と、命にも関わることがあります。

<エコノミークラス症候群を予防するために>
  • 水分をしっかり摂る
  • ゆったりした服を着る
  • 体を動かす機会を見つける(布団を整える、身の回りを片付けるなど)
  • 可能な作業に参加する
  • 歩ける範囲で歩いてみる
  • 首、手首、足首をゆっくり回す
  • 手足をのばしたり、マッサージをしたりなど、血流を促す

避難所でもお口のケアを

被災・避難所暮らしでストレスを受けると、抵抗力が弱くなって虫歯や歯周病が悪化したり、口内炎ができたりすることがあります。また、口内が清潔でないと誤嚥(ごえん)性肺炎になることもあるので、避難所では意識的な予防が大切です。ここでは歯磨きができない場合の、お口ケアをご紹介します。

<歯磨きができないときの口腔ケア>
  • 水を口に含んでブクブクします。水がなければ緑茶でも良いです。ノドの奥をすすぐうがいとは違い、口を閉じて歯と歯の間に水を通すようなイメージで15秒程度、3回行うと有効です。うがい薬が理想的ですが、水だけでも構いません。

  • タオルやハンカチ、ティッシュペーパーなどを指に巻いて、歯を磨くこともできます。

  • シュガーレスやキシリトールガムも、お口を清潔にしてくれます。ストレスを緩和し、唾液を増やしてくれるので、これらのガムがあれば定期的に噛むようにします。
<水が少ないときの歯磨き(歯ブラシがあるとき)>
  1. コップを2つ用意して、ひとつは歯ブラシ用に少量の水、ひとつはうがい用の水を入れます。
  2. 歯ブラシ用の水で歯ブラシを湿らせます。
  3. 歯を磨きます。汚れた歯ブラシはいったんティッシュなどで汚れを取って、歯ブラシ用の水ですすいで、歯を磨きます。磨き終わるまで繰り返します。
  4. うがい用の水で、2回以上口をすすぎます。

避難所の生活は「助け合い」である一方、「できることは自分で」が大前提になります。そんなとき、気持ちに余裕を持たせてくれるのは、避難所で過ごすための「知識」です。日ごろから避難所を確認しておいたり、必要な持ち物を見直したり、いざというときの心構えをしておきましょう。

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