野菜の豆知識|イタドリ 保存食にもなる春の山菜

野菜の豆知識|イタドリ 保存食にもなる春の山菜


タケノコやアスパラガスのような姿に、赤みを帯びた芽が特徴的なイタドリ。高知県などで食べられていますが、実はほぼ全国で見られる山菜なのです。今回は、イタドリの時期や栄養、おすすめの食べ方についてご紹介します。

春、タケノコのように伸びてくるイタドリとは

四国地方や和歌山県でよく食べられる

イタドリはタデ科の植物で、繁殖力が強く、ほぼ全国で見られます。ただし、全国で食用にされているわけではなく、高知県をはじめとする四国地方や、和歌山県、三重県などで昔からよく食べられているのだそうです。

食用にするのは若芽の茎で、酸味の利いたシャキシャキ食感

イタドリは春になると、赤みを帯びた芽を出し、細長く伸びていきます。このうち食用にされるのは、竹のように中が空洞で、節がある茎の部分。やや酸味の利いた味と、シャキシャキとした食感が特徴です。

「痛み取り」で「イタドリ」?

イタドリは「虎杖」という字が当てられますが、一説によると、若い葉が出血や痛みを止める傷薬として使われ、「痛み取り」が転じてイタドリという名前になったともいわれています。

漢方では便秘の薬としても

漢方では現在も、天日で乾燥させた葉や茎が「虎杖」(こじょう)、根が「虎杖根」として用いられています。虎杖は便秘やじんましんに効果が期待でき、虎杖根は利尿作用があるとされています。

郷土料理にも多く用いられているイタドリ

高知県では炒め物にして食べられる

イタドリの食用は各地で見られますが、全国一位の出荷量を誇り、学校給食にも出るなど県民にもかなり浸透しているのが高知県です。よく見られるのが、皮をむいてアク抜きをしたイタドリを炒めて食べるというもの。シャキシャキとした食感が好まれているようです。

和歌山県では煮物、三重県ではきんぴら風で

和歌山県では、塩漬けにして保存していたイタドリの塩を抜き、しょうゆと砂糖で煮るイタドリの煮物が見られます。三重県では高知県の食べ方に近い、きんぴら風の炒め煮でよく食べられているようです。イタドリにはしょうゆ味が合うということですね。

和え物や酢の物にもよし、生食は量を控えめに

炒め物や煮物だけでなく、和え物や酢の物など、イタドリの食感を生かした食べ方も人気があります。生のままアク抜きをせずに食べることもできますが、アクの成分は結石のもとになるとされるシュウ酸ですから、摂り過ぎないよう量は控えめにしておくのがおすすめです。

塩漬けにすれば長期保存も

アク抜きはゆで過ぎないように

イタドリのアク抜きのポイントは、独特の食感を生かすためにゆで過ぎないことです。70℃~75℃程度のお湯で20秒~30秒ほどゆで、色が変わったら冷水にさらします。

水を換えながら2~3時間、さらに半日からひと晩水にさらして

冷水にとったイタドリは、まず2~3時間、水を換えながらさらし続けます。味見をして酸味が抜けてきていたら、さらに半日からひと晩水にさらしましょう。

塩漬けはひと晩~2日ほど重しをしてアクと水分を抜く

イタドリは塩漬けにするとアク抜きになるだけでなく、長期保存ができるようになります(保存期間は塩の量によります)。
塩漬けするには皮をむいたイタドリに塩を振り、ひと晩から2日ほど重しをして漬け、アクと水分を出します。水分を捨てれば保存できる状態になります。食べる時はひと晩~丸1日水にさらして、塩を抜いてから調理するようにしましょう。

日本の多くの地域で自生するというイタドリ。「四国地方や南紀地方ではないけれど食べたことがある」、「食べたことはないけれど見たことはある」という方も多いかもしれませんね。アク抜きの手間はかかりますが、塩漬けで長期保存もできますので、見かけたらぜひ味わってみてください。

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