野菜の豆知識|食用菊の食べ方 解毒作用や抗酸化作用に期待!

野菜の豆知識|食用菊の食べ方 解毒作用や抗酸化作用に期待!


食用菊はお刺身に乗っているおなじみの小菊と、食べごたえのある大輪菊があります。色とりどりの可憐な花びらは、美しいだけでなくさまざまな栄養が含まれています。お刺身に添えられていることから分かるように解毒作用があり、体を若々しく保つ抗酸化作用も期待できます。ほのかな甘さとほろ苦さが同居する、大人の秋の味覚・食用菊をご紹介します。

可憐な食用菊で若々しさをサポート

食用菊はハウス栽培も行われていて、品種によっては1年中手に入りますが、露地ものの旬は10月から11月の間です。ちょうど菊の品評会が各地で行われるころ、食用菊もおいしい時期を迎えます。

菊は古くから解毒作用があるとされていましたが、その理由は明らかになっていませんでした。しかし近年になって、菊花の成分が体内の「グルタチオン」の合成・生成を高めることが分かってきました。「グルタチオン」は抗酸化作用があり、また、毒物・薬物などを細胞外に排出するいわゆる解毒物質です。つまり菊花は体内で解毒物質が作られるのを助けるので、結果的に解毒作用が高まるというわけです。解毒作用による二日酔いの軽減も期待されています。

栄養の面では抗酸化作用のあるビタミンE・βカロテン・ビタミンC・葉酸、悪玉コレステロールを抑える、発がん予防効果があると発表されたクロロゲン酸とイソクロロゲン酸、体内で作れない亜鉛、鉄、銅などのミネラル、過剰な塩分を排出して血圧の上昇を抑えるカリウムなど、体の調整機能に関わる栄養素が豊富。特に抗酸化作用は若々しさを保つのに必要な物質として注目されています。

お刺身に添えられた小菊の食べ方

食用菊には大きく分けて、お刺身に添えられるような小菊と、おひたしや天ぷらで食べられている大輪菊の2種類があります。実は、観賞用も含めてほとんどの菊は食べられますが、なかでも食用菊は食べるために改良されたので苦味が少なくなっています。生産量は愛知県が最も多いのですが、山形県や青森県などでも生産され、東北地方ではおなじみの食材です。

小さくて黄色い花がかわいらしい小菊は飾りだと思って食べない方が多いのですが、解毒作用が期待できるので食べておきましょう。お刺身などの生物に添えられていたら、ぜひ一緒に召し上がってください。

食べる際には、がくと呼ばれる花の根元を持ち、もう片方の手で花びらを摘むように抜きます。バラバラになった花びらを、しょう油の入った小皿に入れたり、お刺身にふりかけたりしていただきましょう。ほうれん草のおひたしやきゅうりの酢の物に加えたり、おみそ汁に散らしたりするなど、意外と使いみちはたくさんあります。料理の彩りがぐっと華やかに、秋らしい見た目になります。

秋の味覚、大輪菊の食べ方

大輪菊は、小菊よりも花びらがしっかりしているのでシャキっとした独特の歯ざわりがあり、ほのかな花の香りも特徴的です。食用菊の王様とも呼ばれる「延命楽(別名:もってのほか)」や、菊らしい明るい黄色が魅力の「阿房宮(あぼうきゅう)」などがあり、多くは秋に旬を迎えます。

大輪菊はゆでておひたしなどに使いましょう。色止め用に酢を少々加え、沸騰したお湯に入れたあと菜箸で軽くまぜながら1分程度サッと煮ます。ざるにあげて自然に冷ましたら軽くしぼって水を切り、しょう油・みりんを加えたおひたし用の合わせ出汁をかければ完成です。色止めの酢を使うことでより鮮やかになった花の色と、甘くほろ苦い味わいがなんとも雅な気持ちにさせてくれる、ぜいたくな一品です。おひたし用の合わせ出汁を使わず、甘酢に漬けて一晩おいてから食べるのもおいしいですよ。

子どものころはお刺身に添えられた菊を食べてみようとも思いませんでしたが、この味わいは大人になってやっとその滋味が分かるのかもしれません。日本にはあまり花を食べる文化がありませんが、実は、食用菊は奈良時代から薬草として用いられていたものです。この秋はぜひ、お刺身の小菊を食べて、その豊かな風味を感じてみてください。

せたがや日和とは?
世田谷自然食品ホームページ