おみそ汁|「とろろのおみそ汁」 皮ごと食べて簡単・栄養アップ

おみそ汁|「とろろのおみそ汁」 皮ごと食べて簡単・栄養アップ


山芋は「山のうなぎ」と呼ばれるほどのスタミナ食材。カットしてシャキシャキ・おろしてネバネバと食感も豊かです。生で食べられるというよさがあるものの、調理時にはそのヌルヌルが仇となり、食卓に登場しづらい野菜でもあります。今回は、ヌルヌルを最小限に抑えて調理する方法や栄養、手間なしで作れるとろろを使ったおみそ汁のレシピをご紹介します。

山芋は胃腸にやさしい「スタミナ食材」

山芋とは長芋、大和芋、自然薯(じねんじょ)など、ヤマノイモ科に属するイモ類のことをまとめた呼び名とされています。それぞれ粘り気や風味が異なりますが、山芋と呼ばれるものは全て生食できるのが最大の特徴。よく使われるのは、ほかとくらべて安価で手に入りやすい長芋です。ビタミンB群、ビタミンC、カリウムなどのミネラル、食物繊維などがバランスよく含まれています。

山芋は中国では「山薬(さんやく)」という生薬名を持ち、乾燥させたものは昔から滋養強壮・消化促進の薬として用いられてきました。日本でも、その薬効から「山のうなぎ」の別名を持つスタミナ食材です。

山薬が配合されている漢方薬として、例えば八味地黄丸(ハチミジオウガン)は体力のない方・疲労の激しい人・虚弱体質・夜間頻尿などの改善を目的に、高齢者を中心によく処方されています。滋養強壮保健薬と呼ばれる漢方薬にはよく配合されているので、薬をお持ちの方は配合生薬の欄をチェックしてみてください。これらに配合されている「山薬」は、長芋のことを指しています。

体力が弱っている時には胃腸も疲れているので、うなぎや焼き肉などの味が濃くて脂っぽいスタミナ料理は控えねばなりませんが、山芋はそんな時こそ積極的に食べたい食材です。デンプンの消化を助ける酵素(ジアスターゼ)は加熱すると失われますが、山芋のデンプンは加熱することで消化吸収されやすい形になります。したがって、消化の面では生でも加熱でも構いません。ただし、胃を冷やさないためにも、温かい状態のほうがよいでしょう。また、長芋にあるぬめりの成分は、たんぱく質の消化吸収を助けます。

山芋は皮のまま食べられる

山芋は皮のままで食べられることをご存じでしたか。山芋の皮はとても薄いので、口に入っても違和感はほとんどありません。皮についたひげは手でちぎってもよいですし、コンロの火にかざすとチリチリっとひげだけ焼けてくれます。ひげをとったあとは流水と手のひらで汚れを落として、そのまま料理してください。調理中のネバネバが嫌で食卓から遠ざけていた方は、ぜひ試してみてくださいね。

洗い物ナシ「とろろ」はビニール袋で作る

おろし金で山芋をすりおろすのは、手がすべるし洗い物が増えるし、めんどうですよね。実は、おろし金を使わずとも簡単に「とろろ」が作れる方法があるのです。

用意するのはビニール袋とめん棒。めん棒がなければ調味料のビンでもOKです。ビニール袋に作りたい分量の山芋を入れたら、めん棒や調味料のビン底で叩いていくだけ。強く叩き過ぎるとビニール袋が破けてしまいますから気をつけましょう。

お好みの硬さになったら、ビニール袋の端をはさみで切ってしぼるように取り出します。荒く叩いたものは、とろろのなめらかさと山芋のシャキシャキ感の両方が残っていて食感が楽しくなります。ご飯にうどん、おみそ汁、冷奴に納豆、刻んだオクラなど、いろいろなものにかけられるので重宝しますよ。

とろろのおみそ汁の作り方(レシピ)

今回ご紹介するとろろのおみそ汁は、とろろと味噌だけのシンプルなレシピ。見た目は華やかではありませんが、とろみがあるので冷めにくく、滋養が体に染み渡るようなおいしさがあります。一緒にオクラの輪切りを入れるのもおすすめです。

長芋は先に書いたようにビニール袋で砕いても、おろし金でおろしても、どちらでも構いません。ビニール袋だと、ところどころサクサク食感が楽しめ、おろし金のとろろはなめらかで上品な味わいです。

<材料:1人分>
とろろ…長芋3センチ分くらい
味噌…大さじ1前後
水…200ミリリットル
顆粒だし…少々

<作り方>
  1. 長芋はよく洗い、皮ごとすりおろす(ビニール袋でもおろし金でも)
  2. 鍋に水と顆粒だしを入れて沸騰させ、火をとめて味噌をとき入れる
  3. とろろを入れてから弱火にかけてかき混ぜて、沸騰する前に火をとめる

ヌルヌルして扱いにくい山芋も、皮ごと使えば薬効の高い便利野菜に早変わり。その効能も合わせて、山芋の能力を見直した方もいらっしゃるのではないでしょうか。夏バテ時はもちろん、一年を通じてよく使う野菜として、滋養強壮・健康づくりにお役立てください。

こちらの記事では、おみそ汁以外の山芋の食べ方をご紹介しています。

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